海外旅行では子供だけではなく大人も迷子になることがあります。最近ではスマホの地図アプリを使えば、どこに居るのか?そしてどこに向かって歩けば行きたい場所へたどり着くかがわかりますが、そういったものが使いこなせていない場合やネットに繋がっていない時は困ります。もしも、あなたが海外旅行先で迷子になっても困らないようにあらかじめ「滞在しているホテルの名前や地図を現地の言葉でメモしておく」「タクシーで目的の場所(ホテルなど)へ行って欲しい旨を記載した現地の言葉をメモしておく(そのメモを見せればタクシーで連れていってもらえます)」といったことをしておくと良いでしょう。
自分は海外旅行先で迷子にはならない!と思ってはいても、そして慣れた人と一緒であってもちょっとした時に迷子になることもありますからね。ここでは、どういった時に迷子になるのか?またどうやって解決したかについて体験談・事例を紹介します。
迷子から一歩間違えば拉致監禁になった可能性も!?
新婚旅行でオーストラリアへ行った時のことです。3日間グリーン島で自然を満喫した後、シドニーへ行きました。シドニーはグリーン島とは打って変わって賑やかな街でした。セントメアリー大聖堂やオペラハウスなど有名な観光地は一通り観光し、翌日に日本へ帰国する前夜はお土産を見ていました。
事件はその前夜に起こりました。私は新婚旅行が初めての海外だったので、発つまでは不安で胸がいっぱいでした。でも夫は何度も海外へ足を運んだことがあり、英語も堪能だったので移動中は夫の手を一瞬たりとも離しませんでした。はじめは緊張していた私でしたが、滞在期間が長くなるにつれ少しずつ街に慣れてきました。その油断が仇となり、お土産を見ている時についつい夫から離れてしまったのです。気がついた時には後の祭りで、夫の姿はどこにも見当たりませんでした。不運なことに、携帯はホテルへ置いてきてしまったのです。お金はあったので、ホテルへ戻れば良いだけのことですが、初めての海外で英語もほとんど話せない私がタクシーを停めることはできませんでした。歩いて帰るにも道がわからず、途方に暮れながらも自力で夫を探すことにしました。
夜は日中とはガラリと雰囲気が変わり、若者の街と化していました。キョロキョロしながら夫を探していると、見知らぬ男性から声をかけられました。聞き取れる範囲で彼は「どうしたの?迷ったの?」と聞いているようでした。私はたどたどしい口調で英単語を並べ、夫を探していると言いました。彼は一緒に探すと言ってくれ、道行く人に夫のことを聞いて回ってくれました。
その様子にすっかり安心した私は、彼に心を許してしまいました。しばらく探していて、ふと気がつくと人通りが少ない道に入っていました。不安を覚えた私は彼に「ここに夫はいないと思う」と告げ、戻ろうとしました。すると彼が私の腕をものすごい力で引っ張ったのです。恐怖でいっぱいになり、無我夢中で彼の腕を振り払い、元来た道を猛ダッシュしました。その途中に私の夫が大声で私の名前を呼ぶのが聞こえました。
夫がそばに来ると涙が溢れ、身体中の震えが止まりませんでした。夫にこれまでのことを離すと、きつく叱られました。オーストラリアは比較的治安が良いことで有名ですが、絶対ではありません。どんな時も見知らぬ人について行ってはいけないのだと痛感しました。
海外旅行先では最初のうちは気をつけてはいても、日数が経つに連れて気が緩んでくるので、そういったふとした瞬間に迷子になってしまうこともあります。十分気をつけましょう。